一年前、イベントで会った友人とご飯に行く約束を取り付けた。
友人の同僚も一緒に食事をすることになり、男二人に女一人でご飯を食べていた。
私は女側だ。
会話は尽きなかったのに帰ってから酷く虚無感に苛まれた。
もう、学生の頃のような人間関係の築き方はできないんだなって。
会話の至る所で、品定めをされている気分だった。
学歴、性格、親の仕事、とか。
結婚するわけでもないし親の仕事なんか、なんだっていいだろうと思ってしまった。
というか、会って一時間程度でよくその質問したなぁと。
私は恋愛というよりシンプルに友達が欲しかったのに、
なんというか少し場違いだったかなぁと後悔した。
結局、「次友達連れてきてよ。俺らも連れてくるから。皆んなで遊ぼう」と
言われ解散した。
次会うときは、友達を連れて行かなきゃダメなんだなぁと。
損得勘定で人間関係を築いているみたいだ。
この人たちを気軽に誘ったり、理由もなく一緒に遊ぶのはダメなんだなと。
この人達の彼女候補になるような子を連れてこないとダメなんだ、と。
そういう空気感が酷く虚しく感じるのは、
私の勘違いのせいだろうか。
大人になって人間関係を築くのが難しくなった。
距離感が掴めない。
相手に得がなければ誘っちゃダメなのかな、とか。
その食事ではほぼ質問攻めされたけど、
その割には連絡先は何一つ交換しない。
質問をしても、私の話が聞きたいとかわされる。
人に興味があるのか、ないのかが掴めない。
会話で拾えるのは情報だけ。
人間付き合いをして楽しい瞬間ってのは
言葉で拾う刺激のある情報ではなくて、
一緒に何かを経験して、その人の人柄が滲み出るとき、
感情を共有するときだはなかろうか。
トップの大学を出て、一流企業に就職した彼らの動きは合理的だ。
その日メインとなる人物に喋らせて、もてはやす。
そして最後は自分達のメリットに繋がるように、
次の約束をする。
あぁ、そこが気持ち悪いのだ。
ただの友人として会話がしたかったのに、
私が何を持っているかの確認ばかり。
こうも損得勘定が見え透いている行動をとる彼らは
もう過激な競争社会にいるのだな、と実感した。
私は、どうもあの空気感が苦手みたいだ。
あの会話で自己開示をしなければ意味がない。
最も私と仲良くもなっていないのに、
私が一緒にいて楽しいとまだ思えてないのに、
一緒に何かをしたいとそんな話も出ていないのに、
私が私の友達を紹介して、一体なんのメリットがあるのだろうかと考えてしまった。
本質的な部分が欠けてる。
こんな風に感じてしまう私は少しズレているのかもしれないな。